山本さんには「最近記憶」がない。全く無くはないがかなり怪しい。病気の所為で不自由であるためだ。
だから、まるで映画「博士の愛した数式」みたいなある意味不連続な毎日を送っておられる。

しかし若い時から培ってこられた画を描こうとするお気持ちは無くしていない。今でも描いておられる。
それは地味で精密で丁寧である。見る者をハッとさせる。

僕は最初これは写真からのトレースだなと思った。しかし現場には同じアングルが無いのだ。もちろん各部は写真から取っておられるが、トレースではなく丹念な模写であり、アングル・構図についてはご自分の創作なのだ。創作の格闘がここにあるのだなと思う。辛抱強い地味な仕事を感じる。最初それは日々の暮らしを支えるための仕事を忘れさせる手慰みであったかも知れないが、長い間続けているうちにそれ以上のものになったのだと思う。

人のやってる事って層が厚いのだなと感じる。第一線の派手な目立つ仕事に隠れてひっそりとじっくりとこんな仕事をしている人が居る。

それを何人かの方々にお伝えできれば幸いです。                 にんじん亭
これは点描画の一部です。説明のため山本さんの許可のもと、拡大しました。

 


画材と言えばB5のコピー用紙にPIGMA水性サインペンの0.1〜3である。           

 
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